デジタル写真ワークフロー
最近確立しつつある、デジタル写真のワークフローについて書いてみたいと思います。ワークフローと言っても、自分の場合、プリントはしません。なので、デジカメによる撮影から、写真の管理、レタッチ、共有サイトへのアップロードまでとなります。
まずは現在のワークフローに至るまでの経緯を。
これまでのワークフロー
RAW形式を扱い始める以前は、AppleのiPhotoが写真管理用、そこから必要な場合はPhotoshopを使ってレタッチ(かなり稀。理由は後述)、そして共有サイト、主にFlickrへアップロードという流れでした。
RAW形式を扱い始めると、RAW形式で保存した(デジタル一眼レフカメラ)写真はAdobe Lightroomで管理&現像、JPEGで保存した(コンパクトデジタルカメラ)写真はApple iPhotoで管理、そして共有サイト、主にFlickrへアップロード。しばらくこのワークフローが定着し、それは今年2月にAppleからAperture 3が出るまで3年ぐらい続きました。
Aperture 3が出た直後に、念願のCanon EOS 5D mark IIを購入。それで撮影した写真の管理に、Apertureを抜擢しました。というのも、Lightroomでの現像処理は快適でしたが、写真の整理という点で気に入っていたiPhotoの機能を取り込んでパワーアップしたことと、Lightroomはネットワークドライブにカタログ(ライブラリ)を作成できないことが不便だったことがあるからです。
その後のワークフローは、RAWだろうがJPEGだろうが、全てApertureで管理。Flickrへアップロードする写真は全てRAWから現像したもの。こんな感じに変わり、Lightroomは使わなくなってしまいました。慣れているというか使いやすい現像パラメータの調整も、5D mark IIで撮れる絵が自分にとっては十分すぎて、撮影時に迷った露出の補正ぐらいにしか使わなくなってしまったことが大きいです。
このワークフローをまとめると、
- デジカメで撮影
- Apertureに取り込む(管理)
- Apertureで選択&編集(現像、およびレタッチ)
- 共有サイトへのアップロード
以上が、つい先日まで使っていたワークフローです。
現在のワークフロー
自分にとって完璧なはずの、これまでのワークフローを見直したきっかけは2つ。順番に「モノクロ処理への興味」と「レタッチの重要性に気づいた」です。
モノクロ処理への興味
カラー画像をモノクロ画像にする方法はいろいろありますが、自分がこれまで使ってきた方法は、Photoshopなどで「色相・彩度」を調整するやり方。社会人一年生の時に同僚のデザイナから教わった方法(自分はプログラマ)で、単純に白黒化するのではなく、セピア調など、微妙にカラー情報を残して好みのモノクロ画像を作れます。実に基本的ですが、「白黒ボタン」など安易にグレースケールを作れる親切設計に流れて、モノクロ表現には色々あるということをうっかり忘れないために・・・(白黒化に「色相・彩度」を調整する方法のメリットは他にありますが、ここでは割愛)。ま、そんなことはさておき、写真をモノクロ化する上で強力なツールがあります。単にカラー情報をモノクロ情報に置き換えただけだと、自分が表現したい結果をコントロールすることは難しいと思います。特にフィルムカメラから写真を始めた人は強く思うでしょう。
「白黒現像から得た写真と違いすぎる」
そりゃあ、当然でしょう。フィルムは化学反応、デジタル画像はデジタル処理。仕組みが全く違います。しかしながら、デジタルならでは強みというか、完璧じゃなくとも「シミュレーション」という形で、デジタル画像にフィルムの表現を追求することは可能です。そこで導入したのが、Nik SoftwareのSilver Efex Proでした。プラグインという形で、Photoshop、Lightroom、Apertureで使用可能です(Nik Softwareには他にも様々な製品があり、単体ではなく、まとめてより安価に購入することもできます)。このソフトでは、自分好みのモノクロ画像を得ることが可能な上に、フィルムの粒状性、ヴィネッティング(レンズ性能による周辺光量落ち、いわゆるトンネル効果)のシミュレーションも可能です。
レタッチの重要性に気づいた
5D mark IIと、しっかりしたレンズのおかげで、きちんと撮影すればレタッチなんて不要と思っていましたが、いつも5D mark IIで撮影する訳ではないし、その5D mark IIですら、「実際に肉眼で見た色とちょっと違うなー」という撮影結果に陥ることはあります。また、色は同じでも、空気感というか立体感というか臨場感というか、そういう部分も基本的に5D mark IIは優秀だと思うんですが、「何か足りない」と思うことはあります。特にレベルの高い作品を目にする機会、様々な場所での撮影機会を増やし、写真に対する経験を積むことで、今まで漠然と「この写真は素晴らしい!機材と撮影テクニックでこんな素敵なものが撮れるのか!」と思っていたものが、「この写真、撮影技術も素晴らしいけど、レタッチ技術もしっかりしている!」という見方に変わってきます。単に綺麗な写真はレタッチ無しでも撮れます(というか、撮れると思っています)が、撮影者が意図するメッセージを写真に込めようとすると、事情は変わってきます。構図や露出、単純にカメラがシャッターを切った時に取り込める絵がまず第一というのは基本条件ですが、その後のレタッチで、その品質を効果的に高めることが可能だということ、それが実は大切なことなのではないかということを、恥ずかしながら、今になって理解できました。
以上2つのきっかけから、まずは現像時のパラメータ調整に気を配ろうと思い立ちました。ここでレタッチ前の高品質な画像を準備することができます。そこで再びLightroom使用を考えました。Apertureでももちろん調整できます。でも、Lightroomの方が慣れからか、使いやすい。そして同時に、Apertureの写真管理能力は捨てられません。単に機能だけなら、Lightroomもほぼ同じ能力を持っている(と思う)のですが、現像と同じ理由で、慣れなんでしょうね、直感的な操作性がiPhoto時代から刷り込まれてしまったようで、Apertureから離れることはできない。
それなら両方使えばいいじゃん!
という経緯から、現在のワークフローが生まれました(笑)。
すなわち、デジカメで撮影した写真、RAWだろうがJPEGだろうが、まずはApertureに取り込みます。取り込み時点で、撮影機材&撮影状況毎にフォルダ分けします(この部分の操作方法が好み)。Flickr、Facebook、Mixi、MobileMeなどの共有サイトへアップロードする写真の選別もAperture上で。一時的な選択に使う「フラグ」、最終的な行き場所を視覚的に分別する「スター」や「ラベル」、著作権情報やコメント、タグなどの二次情報もここで設定します。
LightroomからApertureに乗り換えた理由のひとつである、ネットワークドライブの使用ですが、現在は結局メインマシンに外付けのハードドライブに写真を保存しています。つまり、Apertureに取り込んだ写真は例外なく、この外付けハードドライブに保存されます。
次にアップロードまでの流れ。Facebook、Mixi、MobileMeなどのアルバム共有サイトへは、Apertureから書き出して終了することが多くなりますが、Flickrは「作品」あるいは「作品に近いレベル」(まぁ、過去にアップロードしたものや時折アップロードするものは到底作品とは呼べないものもありますが・・・)の写真をアップロードしているので、そういう写真は「マスターの書き出し」という形(通常の書き出しは「バージョンの書き出し」)で、外付けハードドライブからメインマシンのローカルハードドライブにコピーします。そしてLightroomのカタログに取り込み(メタデータはApertureから引き継ぐことが可能)、一番の目的である現像パラメータの調整&レタッチ(プラグインやPhotoshopを使用)を行い、書き出しします。
ワークフローをまとめると、
- デジカメで撮影
- Apertureに取り込む(管理)
- Flickrアップロード用にマスターをコピー
- そのコピーをLightroomに取り込む(現像)
- レタッチ(プラグイン、Photoshop)
- 共有サイトへのアップロード
これが現在確立しつつあるワークフローです。
マスターのコピーからLightroomに取り込むステップが、データ管理という点において、無駄というか冗長に思われますが、大切な写真をローカルで二重にバックアップ(もちろん保存先のハードドライブを変えていることが前提)できることにもなるので、これは大いにメリットになるし(データのバックアップに関してはもっと確実な方法はありますが・・・)、Lightroomを立ち上げれば、そこには選ばれた写真だけがあるということで、その扱いに集中することができます。
人それぞれ、独自の環境、使い慣れたアプリケーション、デジタル写真の使用用途を既に持っていると思います。あくまで「自分の環境下では、これが最適か?」というワークフローを確立して紹介しました。参考になることがあれば幸いです。





はじめまして、というかFlickrでコンタクトはこのブログを拝見したからなのです。
あまりにも写真のワークフローがよく似ていたので。
私も共有サイト或はSNSはmixi,Facebook,Blog,Flickrと使い分けをしていますが撮り貯めた写真をどうするかという根本で右往左往していました。
今年になって、環境をGR DIGITAL lll、MacBookPro15(Aperture 3)に落ち着きました。
私の撮影スタイルに合わせてシンプルに削いでしまいました。
これからもちょくちょく寄せて頂きます。
なによりも、Flickrに掲載されてました写真に惹かれました。
長々と失礼しました。
では。
そうそう、Flickriverというのを初めて知りました。
いいですね、これ!
tachikogi
2010年12月1日(水曜日) 00:56
コメントありがとうございます!
このエントリーで提示したワークフロー、ようやく自分の中でも定着してきました。ApertureとLightroomの、自分が求めている機能をひとつにまとめることができれば、もっとシンプルになるんですけどねー。
いずれにしろ、撮影後の写真管理が今は楽しいので、このワークフローは悪くはないです。
Flickrの方もありがとうございます!これからも宜しくお願いします!
Junnn
2010年12月12日(日曜日) 22:00